板ガラス
種類と機能
- フロートガラス(ふろーとがらす)
フロート法で製造した、現在最も一般的は透明ガラス。
- 安全ガラス(あんぜんがらす)
衝撃などによる破損に対して安全対策をしたガラス。合わせガラス、強化ガラスのこと。
- 合わせガラス(あわせがらす)
2枚以上のガラスをくっつけて作ったガラス。ガラスとガラスの間いろいろな機能を持つ中間膜を挟んでいます。→主な中間膜=PVB(ポリビニールブチラール)、EVA(エチレン酢酸ビニール共重合樹脂)。
- 強化ガラス(きょうかがらす)
フロートガラスを加熱し、風で急冷することで強くした「熱処理ガラス」。
- 倍強度ガラス(ばいきょうどがらす)
強化ガラスより冷却の速度を遅くすることで、強化ガラスよりは強度が低い「熱処理ガラス」。
- 化学強化ガラス(かがくきょうかがらす)
化学薬品を使って強くしたガラス。
- 複層ガラス(ふくそうがらす)
2枚のガラスの間に、空気、ガスを封入した断熱性が高いガラス。ペアガラスともいいます。→封入するガス=アルゴンガス、クリプトンガス
- Low-Eガラス(ろういーがらす)
表面に金属(酸化スズや銀)をスパッタリングした断熱性が高いガラス。低放射ガラスともいいます。
※スパッタリングの項目を参照 - Low-E複層ガラス(ろういーふくそうがらす)
Low-Eガラスを使用した複層ガラス。国内の板ガラスメーカー3社の製品をエコガラス(えこがらす)といいます。
- 型板ガラス(かたいたがらす)
表面に模様がある装飾性が高いガラス。ざらざらした「梨地(なしじ)」、霧がかかったような「かすみ」などがあります。
- 網入りガラス(あみいりがらす)
- 結晶化ガラス(けっしょうかがらす)
ガラスを加熱、溶融することで結晶させたガラス。耐熱性が高い。セラミックガラスともいいます。
- 高透過ガラス(こうとうかがらす)
青みがない、透明度が高いガラス。白ガラス、ローアイアンともいいます。
- 低反射ガラス(ていはんしゃがらす)
表面に特殊なコーティングをすることで反射を抑え、映り込みを少なくしたガラス。
- 熱線吸収ガラス(ねっせんきゅうしゅうがらす)
日射エネルギーを吸収し、赤外線、可視光線、紫外線などが透過するのを抑えるガラス。通常のガラスの原料に鉄やコバルトなど金属を加えており、色が着いています。
- 熱線反射ガラス(ねっせんはんしゃがらす)
日射を反射する、表面が鏡のようなガラス。表面に金属酸化物を焼き付けています。
- 磨き板ガラス(みがきいたがらす)
両面を研磨した、美しい光沢があるガラス。透視性と加工性に優れています。網入りの磨き板ガラスはプレートワイヤといいます。
製造方法
- フロート法(ふろーとほう)
溶融したスズの上に、溶融したガラス素地を流し出して作る方法。
- ロールアウト法(ろーるあうとほう)
2本のローラーの間にガラスを通す方法。ローラーのうちの1本に模様が入っていると型板ガラスができます。
網入りガラスを作るときは、ローラーを通過するときに網を挿入します。